坂井田夕起子の仕事部屋

仕事状況を報告するブログです。

「台湾総督府の華南工作と日本仏教:大谷派僧侶との関係を中心に」『日本台湾学会報』第28号

今年初めに完成した原稿が、ようやく活字になりました。

日本近代仏教史研究会や台湾史研究会、東海/宗教史コンソシアム、京大人文研の研究班など、さまざまな場所でコメントや批判をいただいたことで、ようやくまとまった感じです。貴重なご意見をいただいた皆様に、感謝申し上げます。

 

明治期の大谷派と福建省といえば、厦門事件が有名ですが、それ以外にも外交文書には台湾総督府と大谷派の活動についての協力関係の記録がみられました。ですが、日本近代仏教史研究は、基本的に思想面の検討が中心で、政治的な検討はされてきませんでした。

拙稿では、天理大中村孝志教授(故人)の南進政策研究の成果を吸収しつつ、関係者からの資料提供も受け、日本仏教の華南進出の経緯を政治的経済的な方向から再検討した内容になっています。大谷派が中心ですが、本願寺派や臨済宗にも言及しています。

 

 

 

日本台湾学会ウェブサイトはこちら

 

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座談会「戦争と仏教ーー戦後80年を契機に」に参加しました(『近代仏教』第33号掲載)

 

『近代仏教』最新号に掲載の座談会「戦争と仏教ーー戦後80年を契機に」に参加させていただきました。他の方々が仏教の専門家ばかりなので、どきどきしましたが、中国近現代史とは全く違う視点の方々のお話は、とても勉強になりました。

(文字通り、門前の小僧……)

 

一方で、中国のことや政治・外交史的なことは、全くみなさん、ご存知ないんだなということにも気づけました。あたりまえといえば、あたりまえですが。みなさん、日本の視点だけで研究されているし、中国のことも見ているんだなあと。

そんなわけで、中国専門の私が、今後、仏教方面でどういう文章を書いていけばいいのかといったヒントもいただけた気がします。

 

あと、少しだけ、中国史研究してた私が、なんで仏教にまで研究範囲を広げることになったのかについてもお話しました。最初に、木場明志先生から瞬速でウェルカムメールをいただいてなかったら、今の私はなかったかもしれません。

 

日本近代仏教史研究会←公式ウェブサイトはこちら 

 

 

「近代日本仏教における中国進出研究の再検討--木場明志の研究を手がかりに」

今年も報告させていただきます。

タイトルは、

「近代日本仏教における中国進出研究の再検討--木場明志の研究を手がかりに」

いろんな先行研究を見ていると、木場先生の研究の大きさを実感しますが、それが中国とか台湾で妙な感じに、拡大解釈(理解?)されているとものすごく気になります。

もう50年前の研究になるのに、それが未だに更新されていないことも。

 

そんなわけで、21世紀的目線から実証的にみるとどうなるか、考えてみたいと思っています。

 

 

 

 

「杉浦家文書の漢籍と中国書」『和泉市史紀要第37集』2026年3月

お世話になっていた和泉市の市史編纂委員会の紀要に、拙文が紀要に掲載されました。以前、『市史だより』に掲載された2つの文章をまとめて、バージョンアップしたものです。

旧伯太藩の上級家臣だった杉浦家の本箱は、江戸時代に出版された貴重な書籍がたくさん残されていて、それに直に触れて調査できることは、ものすごく楽しいことでした。

住友の総本店副支配人になった杉浦聞多、元岸和田藩士で、漢学者・儒学者の土屋弘(華族女学校、東洋大学ほか教授)の子弟関係。

杉浦聞多がどこから入手したのかわからない中国書籍(しかも、イスラーム文献含む)など、驚きつつもわくわくしたことをよく覚えています。

私の文章は短いですが、目録はかなりおもしろいと思うので、興味ある方はぜひ手にとってみてください。

 

 



と思ったら、訂正もあり。

27頁上段1行:明治にかけて→明治から・大正・昭和にかけて

27頁下段20行:土屋は華族女学学校教授や東洋大学教授を務め、大正時代には天皇や

 

 

 

以前の記事はこちら。

 

 

「日本学研究会」第七回学術大会(東北大学)

週末は、東北大学でおこなわれた「日本学研究会」第七回学術大会に参加してきました。報告のタイトルは、「日本仏教の華南進出と台湾総督府」。明治・大正時期にしぼって、外務省や総督府と日本仏教(東西本願寺と臨済宗)の華南進出をめぐる事例を説明させていただきました。

 

若い院生さんたちが元気で、松谷基和先生や吳佩珍先生のおもしろい報告も聞けて、とても充実した時間でした。やっぱり、研究会は対面に限ります。そして、仙台はご飯もお酒もおいしすぎて最高でした。

w3.tohoku.ac.jp

京大人文研・研究班の報告「台湾総督府の華南工作と日本仏教――大谷派僧侶との関係を中心に」

 いつも参加させていただいている京大人文研の研究班で、久しぶりの報告をさせていただきました。数年前に報告したテーマが、その後、資料発掘で大幅加筆して、しっかり枠組みもつくっての報告になります。お忙しい、コメントいただいた先生、いろんなご意見いただいた先生がたには感謝申し上げます。

 この論考は、現在投稿中。また、活字になりましたら報告させていただきます。