旧伯太藩上級家臣杉浦家の蔵書700冊あまりの多くは漢籍(和刻本)や国学の本でしたが、20冊ほど唐本やら中国書もありました。
そして、その中国書の中に、金陵刻経処で印刷された仏教関連の線装本や、中国語のイスラム文献も混じっていました。今回は、イスラム文献2冊のご紹介です。
これらの文献の持ち主は教員や大阪府職員を経て、住友(銅山)にスカウトされた明治2年生まれ。中国の仏教やイスラム教関連の本を入手したのは、大阪の住友本社在職中だと思われます。
彼個人の大阪の宗教人ネットワークなのか、それとも漢学の師匠筋の東洋大学人脈(高嶋米峰の名前はチラリ)か、はたまた住友関連で入手したのか。そういうのを全てひっくるめるのか。考えるだけでわくわくします。
拙文のPDFはこちら『広報いずみ』5月号、12ページになります。